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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB修正版 第3話


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   ◆

 ミリア・ラスリアーンは妹二人達と共に酷く怯えていた。

 彼女たちは全裸でもあった。
 奴隷身分の彼女たちは主人からの『罰』として、下着も脱がされ全裸のまま、町にある枯れた古井戸に昨晩から入れられたままだった。
 古井戸に入れられる前に、全裸で町を一周歩かされてもいた。
 紐付きの首輪をつけさせられて。

 ――悔しかった。

 いかに奴隷とはいえ、人間の尊厳を踏みにじられたのだ。

 ――恥ずかしかった。

 女性、それも十六歳の多感な乙女であるミリアにとって、羞恥のあまりその場で舌を噛み切りたいほどの苦痛でもあった。
 美しい三姉妹の裸体を、町の住民、特に男たちは好奇と好色の目で眺めていた。
 耐え難い恥辱だったが、妹たちを残して自殺はできない。
 股間や胸を手で隠し、泣きながら町を一周した。
 紐付きの首輪により、主人に引っ張られながら。

 主人の『罰』はそれで終わらず、町にある枯れた古井戸の中に一晩入って反省をするようにも命じられた。
 古井戸に入った後、石の蓋を閉(シ)められたため、視界は闇に閉ざされた。

 夜になるにつれ、裸体の彼女たちは寒さに震えた。

 闇の中、三姉妹は身を寄せ合ってお互いの体を温めあった。
 自分はよく働き、主人に尽くしてきた自負がミリアにはある。
 それだけに、主人のこのような慈悲のない仕打ちが悲しかった。
 祖国が戦争で負け奴隷に落ちたとはいえ、元は貴族だ。
 ミリアには教養があり、文字の読み書き、それに計算も出来た。
 識字率の低いこの世界では貴重な人材だった。
 ミリアの主人は、彼女に帳簿付けや家政の一部を任せてもいた。
 頭がよく、有能な上に努力家のミリアは、文句のつけどころのない仕事ぶりだった。
 それにもかかわらず、このような仕打ちを主人から受けた。
 高価な皿を割ってしまった末妹をかばった結果、連帯責任として罰を受けるのはいい。
 しかし、このような動物扱いはあまりに酷い。
 自分たちは、しょせん奴隷であることを改めて思い知らされていた。

 だが、ミリア達の苦難はさらに続く。

 古井戸で震えながら身を寄せ合っていると、悲鳴が聞こえたのだ。
 町の住民たちの悲鳴が。

「ぞ、ゾンビだ! ゾンビが町に侵入したぞ!」
「ジェイドの一家や、バルク一家は皆殺しにされたっ!!」
「ゾンビに噛まれたバルクがゾンビ化して襲って…………ヒィィィィ!!!!」

 住民たちの悲鳴が聞こえたミリアは、血が凍る思いだった。
 アンデッドモンスターの中では一番弱いゾンビといえども、戦闘経験のない住民たちでは撃退が難しい。

 モンスターとまともに戦った人間などいないのだ。

 正式な剣を習った人間といえば、ミリアの主人である領主ぐらいしかいない。
 その領主も、近頃はでっぷりと肥え、まともに剣が振るえるとは思えない。
 人口百数十人程度の小さな町には、帝国から正規の兵士が派遣・駐屯されてもいなかった。
 それにゾンビは、見た目があまりにもおぞましい。
 普通の人間なら本能的に相当な恐怖を感じる。
 そんなゾンビ相手に、ただの住民たちが勇気を出して立ち向かっていくのは困難だ。
 また、ゾンビには噛んだ相手を一定確率でゾンビ化させる恐ろしい特殊能力がある。
 加速度的に増えていくゾンビにより、町が全滅することも十分にありえた。

「ザック達のところもやられた!」
「ロイの一家もだ! しかも、夫婦そろってゾンビ化してやがるっ!」
「やめてジェイ! 私は恋人のアンナよ! お願い、噛まないで…………嫌……イヤァァァァァァアっ!!!!!!」
「こ、この町はもう駄目だぁ!」

 住民たちが泣き叫びながらあげる悲鳴を古井戸の中で聞きつづけ、ミリア達三姉妹は生きた心地がしなかった。
 町がゾンビにより全滅し、ゾンビ化した元・住民たちによりあふれかえったら、自分たちもまず助からない。
 このまま古井戸の中で震え続け餓死するか。
 それとも、ゾンビたちに見つかり――食い殺されるか、あるいはゾンビ化する。
 どちらにせよ、絶望的な未来しかなかった。

 ガリっ! ガリっ!

 石の蓋を爪で引っかく音が聞こえた。
 蓋を引っ掻くゾンビたちの姿を想像し、ミリアは震えあがった。
 口に手を当て、必死に悲鳴が漏れそうになるのに耐える。
 幸い、そのゾンビは蓋を開けずに、そのまま去ってくれた。

「ミ……ミリアお姉ちゃん………マリーたち、助からないの? し、死んじゃうの?」

 普段は明るい末妹のマリーが、泣きじゃくりながらミリアに抱きついてきた。
 憔悴していた次女のカチュアは、諦めきった顔で虚ろな目のまま、三角座りでじっとしている。

「大丈夫、大丈夫よ。小さなマリー」

 長女のミリアは、末妹を落ち着かせようと頭を優しく撫でてあげながら励ました。

「でも……でも……」
「きっと、勇者様が助けてくれるから」
「勇者……様?」
「ええ、勇者様が助けてくれる……きっと……」

 ミリアは、現実が残酷でとても厳しいことは知っている。
 創作物語でもあるまいし、都合よく勇者が現れ、助けてくれる可能性などほぼ皆無だ。
 それでも、ミリアはその一筋の希望に縋りたかった。
 ミリアは――幼いころから『勇者』という存在に憧れていた。
 自分がモンスターや暴漢などに襲われた時、颯爽と現れ助けてくれる――そんな『勇者』との出会いを夢想していた。
 だからこそ、絶望的なこの状況で、『勇者』の登場という希望に縋った。



 お願いします。私たちをお助けください勇者様。
 どうか、どうか、お願いします勇者様。
 ……私の勇者様……。



 妹たちと一緒に震えながら、ミリアは祈り続けていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

驚

シ「さぁ、三姉妹はゾンビたんが溢れる町から無事生き残れるか」
シ「次回もドッキドキのハッラハラだね☆」
2普

ド「そういえば」
ド「キャラのラフ画公開をそろそろするかも」
シ「マジで?」
ド「うん」
シ「三姉妹たんのラフ画も?」
ド「もちろんよ。主要キャラだもの。ちゃんとキャラ・ラフ画の一覧表に載っているわ」
シ「マルコたんも?」
マ「え?」
シ「マルコたんも載っているの? 主要キャラが載るキャラ一覧表に」
ド「・・・・・・・・」
シ「・・・・・・・・」
ド「・・・・・・・・・・・・・・・・」
シ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シ「次回もまた見てくださいねっ! なの!」



シ「んが、んぐ」

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