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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第103話 【新規更新】


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 名作RPGドラゴンクエストに『ぐんたいガニ』なるモンスターがいた事を思いだした。
 守備力が高い上に、特技で“仲間を呼ぶ”モンスター。
 自分のレベルが低いうちは、かなりの強敵だったはずだ。

 まぁ、とはいえ、
 しょせん、蟹は蟹。

 でかいだけの蟹なら――む?

 一匹、色違いの巨大蟹がいることに気付いた。
 他の蟹は赤いのに、そいつは緑色だった。

【ジャイアント・ヘルクラブ   レベル 42   弱点 火】

 ヘルクラブ。
 地獄の……ハサミ?
 俺は嫌な予感がして、緑色の巨大蟹(ヘルクラブ)を注視した。

【特技――
    《大鎧(グレイトアーマー)》
         味方の防御力を一斉に高める。
…………       範囲:集団    
             効果: 大】

 うげ。
 スクルト……い、いや、《大鎧(グレイトアーマー)》なる、集団防御系の特技を持っていやがった。
 これは、早めに潰さないと厄介だな。

 “硬い”であろう蟹どもが、さらに硬くなっちまう。

 あっ!

 巨大蟹の一匹が、その巨大すぎる鋏で、エストの首を狙って攻撃を――
「足元がお留守だよっ!」
 おおっ!

 小柄で【敏捷度】の高いエスト。
 彼女は攻撃してきた巨大蟹の足元をすり抜けるように、スライディングしていた。
 浜辺でスライディングして、攻撃を躱しつつ、巨大蟹の足元をすり抜けたぞ。
 それだけではない。
 護身用に持っていたのであろう、【銀の短剣(シルバーダガー)】で、スライディングしつつ、蟹の足元を斬りつけていた。

 もっとも――足も防御力が高いのか、ほぼダメージはなさそうだが。

「じゃぁ、これならっ!」

 スライディングにより、巨大蟹の足をくぐり、その背後に回ったエスト。
 全身で体当たりするかのように、銀の短剣で巨大蟹の“背”を攻撃していた。
 ヤクザの人の“ドスアタック”に、似ている。
 自分の腰に短剣の柄を当てつつの、突撃技だ。

 だがしかし、

「硬っ! 硬すぎるよ、もぅっ!」

 手が思いっきり痺れてしまったのか、目に涙を浮かべつつ、悪態をつくエスト。
 巨大蟹(ジャイアント・エネミークラブ)の甲羅は、やはり、相当な防御力のようだ。

「お、お兄ちゃぁぁん」

 マリーっ!

 幼いマリーに殺到する巨大蟹の群れを見て、素手の俺は焦った。
 早く、《アポート》の呪文を唱えないと。
 《アポート》で、神精樹の丸太を移送しないと――むっ!?

 俺は気付いた

 自分の足元に、【丸太】が落ちていることをっ!

 な、なぜ、丸太が!?
 こんな都合よく落ちているのだ!?
 この島は、彼岸島じゃないぞっ!?

 …………。

 俺が蹴散らし、追い出した蛮族ども。
 この島を不法占拠していたあの蛮族どもが、ひょっとしたら、木を切り倒し、丸太に加工していたのかも。
 それが“偶然”俺の足元にあったのだ。
 有りえない話ではない。
 そう、有りえない、話しではない。

 都合がよすぎる気もするがっ!!!


 いや、ここは、この幸運に感謝しようではないか。
 俺は、足元の丸太を素早く拾い、担ぎ上げた。
 《アポート》のそれなりに長い呪文を唱えるより、拾った方が早そうだったので。
 それに、焦っていると、唱え間違いにより、《アポート》の呪文を失敗することもある。
 ここは、確実に行くべき場面だと判断した。

「おおぉぉぉっぉおおおおおらぁあぁぁぁぁあぁあぁ」

 都合よく足元に落ちていた丸太を拾った俺は、巨大蟹どもに躍りかかる。

 そして――

 蟹どもを叩き、払い、突きまくる。
 叩き潰し、突き潰していった。

「あ、あんなに硬いジャイアント・エネミークラブを一撃で、一匹殺しているよ……」

 エストが、目を丸くしながら、驚愕と称讃と、そして呆れの感情も混じった声をだした。

「やっぱし、お兄ちゃんは凄いのっ!!!」

 俺の後で、幼いマリーが興奮した声で叫んだ。

 さらに、
「フレフレ、お兄ちゃん! 頑張れ頑張れお兄ちゃんっ!」
 などと、応援してくれた。

 チアガールさながらの応援だ。

 マリー、応援してくれるのはいいけれど、そんな、足を高く上げるな。

 お前、今、裸なんだぞ。
 おもいっきり、“見えて”いるじゃないか。
 まぁ、俺はロリコンではないので、10歳の幼女の股間など、興味はないけれど。

「蟹ども。お前らでは俺に勝てん――消えろ」

 俺は拍子抜けしていた。
 手応え、が、あまりなかったのだ。
 よほど硬いと思っていた蟹どもだったのに、俺にとっては、むしろ“柔らかかった”ので。

 いや、丸太の攻撃力が、凄いからでもあるが。

「今すぐ消えれば、見逃してやるぞ」

 俺はそう忠告してやった。
 言葉が通じるかは自信ないけど。

 半数近く俺に倒され、残り十体ほどの巨大蟹たち。
 上位種っぽい、巨大緑蟹(ジャイアント・ヘルクラブ)は残っているが、それでも、丸太を持った俺なら、どうということもなさそうだ。
 だから、見逃してやる気になった。

 しかし、

「あっ! 蟹さんたちの身体に、緑色の光がっ」

 マリーが叫びながら指摘した。
 俺は《神眼》で、蟹どもに《防御力上昇効果(大)》が付与されたことを知る。

「……せっかく、見逃してやろうとしているのに」

 そっちが、最後までやる気なら、仕方あるまい。

 ソッチがその気なら――とことん、やってやろうじゃないか。

 《防御力上昇効果(大)》が付与された巨大蟹どもは、それこそ強敵の予感はするが。
 それこそ手強い気はするが。

 しかし――むしろ、俺はそのことを楽しんでいる自分がいることに気付いた。

 どうも、最近、俺は“戦闘”が楽しくなってきている。
 それも、“強敵と闘い“などと思うようになってきていた。

 ひょっとしたら、【ジョブ】が【狂戦士(バーサーカー)】であることと、なにか因果関係があるかもしれない。

 それとも、元々俺は、気付いていなかっただけで、意外と好戦的だったのかも。

 なんにせよ、俺は巨大蟹たちが、強化されたことで、むしろ、心躍っている部分が俺には確かにある。
 俺って、地球にいた時は、むしろ大人しい草食系非暴力主義だったのだが。
 いまでは、まるで戦闘民族(サイヤ人)のように、強敵と闘いたいという願望を、確かに抱くようになっていた。

「――楽しませてくれよっ!」

 俺は、強化された蟹たちに襲いかかった。



…………――――。


 駄目だ、脆い。脆すぎる。
 《大鎧(グレイトアーマー)》で防御力が高まっているはずなのに、それでも、脆く、柔らかかった。
 丸太を持つ俺にとっては。

 エストが《アポート》で、移送させた弓矢による攻撃は、カンっ! と、跳ね返していたのだから、巨大蟹の防御力は、やはり、相当高くなってはいたはずだ。

 しかし――

 丸太の暴力的過ぎる破壊力の前には、紙装甲同然であったのだ。

「…………物足りない、な」

 俺は一匹を残し、蟹どもを全滅させていた。
 あえて、最後に一匹は残しただ。
 “仲間を呼ばせる”ためにっ!

 蟹の”養殖”であった。

 この日、俺は百匹以上、蟹をブチ殺した。
 経験値、それに、モンスターであう巨大蟹の遺体から剥ぎとれる《素材》。
 そして、百匹を超す巨大蟹という大量の“食料”

 ――いろいろ、ウマカッタデスっ!!!
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