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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB修正版 第6話


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 恐怖心が薄れるのは結構だが、ゾンビに対して警戒心まで薄れるのは、まずいと思うぞマリー。
 根が小心者の俺は、ゾンビへの恐怖心は薄れても、警戒だけは怠らないようにしている。
 また、幼いマリーを特に優先して守る事に集中しようと改めて思った。
 油断したマリーがゾンビに頭を丸かじりされて、マミらないようにな。
 さっきマリーは、死亡フラグみたいなこと、言っちゃったし。
 
   
 この後も、生き残りを探して町を歩き回った。
 だが俺達の呼びかけに、答える生者は、一人もいない。

「マコト様。もう、誰も生きては……いない……のかも」
「いやミリア。あと二人は生きている住人がいるはずだ」
「あっ!!!」

 ミリアが何かに気付いたかのように、ハッとして顔をあげた。

 50体以上のゾンビ達相手に、俺が無双した場所まで移動した。
 頭部を破壊され、ゾンビのほとんどは、すでに動かなくなっている。
 だが、地に伏したまま、かろうじてピクピクと動いているゾンビもまだ何体かいた。
 流石はゾンビ。生命力だけは凄い。

「こ、この数のゾンビをマコト様お一人で…………」
「……す、凄い……です……」
「お兄ちゃん、超強いのっ!」

 三姉妹が、地に倒れている五十体を超すゾンビ達を見て、とても驚いていた。

「! あ……あの人はっ」

 生き残りの人間に心当たりがあると言ったミリアは、一体のゾンビのそばに近づいた
 俺が頭部を突き潰してトドメを刺した貴族風の女ゾンビだ。
 そういえばこの女ゾンビは妊婦のように腹は膨らんでいるが、まさか――

「領主様の正妻である奥さまは、いつ、子が生まれてもおかしくない妊婦でした」

 やっぱりか。
 ミリアの言葉を聞き、俺は呻いてしまった。
 では、残り二人の生存者のうち、一人は、この女ゾンビの腹の中に…………。

「マリー。包丁を貸して」
「う、うん、ミリアお姉ちゃん」

 末妹のマリーから、包丁を受け取る長女ミリア。

「……は、腹を裂くのか?」
「はい。お腹にいる赤ん坊がまだ生きている可能性もありますから」

 ミリアは凛とした確固たる意志を持って、俺に答えた。
 そして――――ためらわずに、包丁で女ゾンビの腹を斬り裂いた。
 俺はこのとき強く思った。

(ミリアさんSUGEEE)

 腹には赤子たちがいた。
 双子だったのだ。

 ――二人とも、まだ生きていた。

   ◆

 その夜は、領主の館で過ごした。
 念のため、交代で見張り番をしてね。
 バラバラの部屋だと、何かあった時に危ないので。
 だから、同じ部屋で全員眠る事にした。

 領主の寝室には、キングスサイズながら、ベッドは一つしかなかった。
 そのため交代による見張り番を除き、全員が同じベッドで寝た。
 美しい少女達と一緒のベッドで寝ることは、とても嬉しいことだが多少の抵抗感もある。
 それに恥ずかしさや緊張もあった。
 でも、三姉妹の方からとても不安なので一緒に寝て欲しいと頼まれれば、断れなかった。
 まだ幼すぎるマリーはまだしも、カチュアやミリアと一緒のベッドで寝ることは、ある種の『苦行』でもあったけど。
 若い男である俺は、自分の欲望を抑えるのが大変だったのだ。
 柔らかい肌と良い匂いのする体臭を持つ美しい少女達との同衾。
 その状況は童貞の俺にとって、天国地獄が同居していた。

 かろうじて、この日は本能より理性が勝ったけど。
 
   ◆

 幸いなことに、その夜、ゾンビが襲ってくることはなかった。
 やはり、俺がもうゾンビを全滅させたのだと思う。
 そういえば、俺が最初に倒したゾンビ達の中に領主がいたようだ。
 頭部が半ば潰れているゾンビを見て、ミリア達が、複雑な感情が籠った目で指摘してくれた。
 領主に会ったらグーパンチで殴ってやろうと思っていたが、既に俺は殴っていたようだ。
 丸太で。
 それも頭部が半壊するほど、強烈に。



 夜が明けた。
 今までの出来事は夢であり、目を覚ましたら地球、それも自分の部屋だった――という事は無かった。
 俺の家がまるまる入るほど広い領主の寝室だったのだ。
 昨日、この寝室にあるキングスサイズのベッドで寝たので。
「おはようございます、マコト様」
 ローテーション的に最後の見張り番だったミリアが、朝の挨拶をしてくれた。

「……ああ、おはよう」

 俺は挨拶を返した後、周りを確認した。
 後の二人(カチュアとマリー)は、俺の横でまだ寝ている。
 また、双子の赤ん坊はゆりかごの中ですやすやと寝ている。
 昨夜、屋敷に置いてあった大きめのゆりかごを寝室に運んで、その中に赤子たちを入れておいたのだ。
 ミリアは慈愛に満ちた聖母のような顔で、赤ん坊たちを見つめている。

(さて…………これからどうしよう)

 ずっとこの屋敷で暮らす訳にもいかない。
 食料の問題があるからだ。
 幸い、備蓄されていた小麦やミルクなどがあるので、数日は問題ないが。
 いや四人と赤子二人なら、数週間はなんとかなるだろう。
 しかし、食料もいずれ尽きる。

(やはり、他の町に移動すべきだ)

 俺は、今日中に他の町へ向かう事を決めた。

 午前中は、屋敷を探索して、金目の物を見つける。
 そして、それらを持って、別の町へ移動する。
 町に着いたら、金目の物を売り払い、手に入れた金で生活する。

 うん、これだ。
 泥棒のような気もしないではないが、まぁ、持ち主の領主や夫人は死んでいるし。
 それに、着の身着のままで異世界に召喚され、しかも、無理やり転移させられた俺も、生きていくのに必死なのだ。
 また、俺が生きていくだけでなく、赤ん坊二人を育てるのにも金が要る。
 双子を俺がずっと育てるかは別として、当座の金がいるのだ。
 そう理論武装することで、俺は自分の行動を正当化させた。

 ミリア達三姉妹が作ってくれた朝食を食べた。
 蜂蜜が塗られた柔らかいパン、それにキノコなどが入ったスープなどだ。
 とても美味しかった。

 朝食後、屋敷で金目の物を探した。
 残念ながら、金貨などの『現金』は見つからなかったが。
 しかし代わりに、宝石類、それに金の燭台や銀の皿など価値のありそうな物をいくつか見つけた。
 神眼のおかげで、物の価格が俺には分かるのが、とても便利だった。
 二頭の馬、それと大きな馬車もあったので、有難く借りることにする。

(返す予定はないけど)

 ふと気になって、自分のステータスを俺は確認してみる。
 …………職能(ジョブ)に『盗賊』が追加されていた。

   ◆

「マコト様。なんでもしますので、私達も連れて行ってください」

 縋(すが)る様な視線を俺に向け、ミリア達が懇願してきた。
 彼女達を連れて行くのは、別に構わない。

 俺が頷こうとした時――必死な様子でミリアが、
「マコト様の奴隷として、なんでもします。ですから、どうか、どうか、お願いします」

 っ! 

 俺のど、『奴隷』になるだって?

「い、いや、奴隷になる必要はないだろう。お前達はもう、自由の身なんだし」

 ミリアは哀しそうな表情で顔を横に振った。

「私達は、長年、奴隷としてこの町で過ごしていました」
「…………うん」
「市民権を持たない奴隷身分の私達が他の町に行っても、まともな職につくことはできません」
「…………」
「いえ、そもそも、一度、奴隷に落された私達に自由などありません。
 所有者が死亡した場合で、相続者がいないなら、法により奴隷は国家の財物扱いされます」
「奴隷の所有者が死んでも、自由にはなれないのか」
「……はい。
 それに、町に行けば逃亡奴隷として、私達は捕まる可能性もあります、そして国の手で奴隷市場で売られ新しいご主人様に奴隷としてお仕えさせられるでしょう。
 例えそれが、どのように酷い……ご主人様でも」
 この国では、奴隷に関してそういう法律なのか。
 一度、奴隷落ちしたら人生厳しそうだなぁ。
「お願いしますマコト様っ」
「…………」
「ぜひ、私達を貴方様の奴隷にしてください。そして、私達をどうか『保護』してください。
 懸命にお仕えしますので、どうか、どうか」

 両膝を床につけ、顔の前で手を組み懇願してくるミリア。
 カチュアとマリーも、姉にならって、同様の仕草をした。
 ミリアの話では、奴隷は自由を持たない代わりに、所有者から一定の保護を受けられるようだ。
 生きていくうえで、最低限の衣食住なども保障される。
 ミリアは「裕福で優しいご主人様にお仕えさせていただいてある奴隷は、いつ、飢え死にするか分からない貧民より、よほど幸せです」とも言った。
 仕えることになる主人によっては、生き地獄のようにもなるらしいが。
 奴隷の幸福(不幸)は、仕える主人次第らしい。

「俺なんかの奴隷に本気でなりたいのか?」

 念のため、俺は確認した。

「はい……だって、マコト様は、お優しい方ですし」

 少し頬を染めて、ミリアが言ってくれた。

「……それに……頼もしい……です。凄く」

 カチュアが、俯きながらボソボソとした声で、呟く。

 俺に頼りがいなど、全くないと思うけどな。
 確かに昨日は、数十匹のゾンビを一人で俺が倒したうえ、古井戸に入れられていた彼女達を助け出した。
 そのことで、ミリア達の俺に対する株は、爆上げしているのかもしれないが。

「お兄ちゃんは超強いのっ! だから、国の役人に逃亡奴隷であるマリー達が捕まって売られそうになっても、お兄ちゃんが守ってくれたら安心なのっ!」

 マリアが、キラキラした目で俺を見ながら言った。

 逃亡奴隷となる彼女達を、自分の奴隷として仕えさせる――これも、一種の窃盗行為に当たる気がする。
 いや、今さら……か。
 屋敷から剣、それに金目の物や馬付きで馬車まで持っていこうと俺はしているのだ。
 この時点ですでに犯罪行為は十分、犯している。
 ステータス的にも職能(ジョブ)に盗賊が加わっているし。
 屋敷から金目の物を持っていくのは、双子の養育費が必要だから――という名目は一応あるけどね。
 しかし、窃盗行為が国の役人にばれ、逮捕された際、裁判などで正当な理由として認めてもらえる気は、あまりしない。
 換金した金を当座は自分の生活費としても使う気だし。

「わかった。お前達、俺の奴隷になってくれ」

 俺の言葉に、三姉妹は花が咲いたような満面の笑顔になった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

普

シ「私聞いたことあるの」
シ「『もう何も恐くない━━━!』」
シ「なんて、言っていた女の子が、直後に」
シ「怪物さんに顔ごと首をパックンちょされちゃった衝撃事件を!」
2驚
ド「え、エゲツナイ話ね」
シ「だから、言っちゃいけないの! 死亡フラグになるから☆」
ド「そのエグイ話、誰から聞いたの?」
シ「アッシュ君だよ☆」
ド「……アッシュ君って誰よ?」
シ「私の心友なの! 心の友なんだよ☆」
ド「へ、へぇ」
ド「(心友なんて呼べる人がいるなんて・・・・・このアホ娘を羨ましく思うなんて・・・・・)」
シ「さぁて、次回の予告は――」
シ「『新しい街にレッツゴー』だよ☆」






シ「んが、んぐ」




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