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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第105話 【新規更新】 New


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  ◆◆◆

 その日は、さまざまな家具を運んだ丸太屋敷(ログハウス)で、皆と一緒に過ごした。
 そして翌日――

「……筏って、こんな速度(スピード)が出る乗り物じゃないと思うのに」

 マル子が神精樹の丸太から上半身だけだして、半分呆れていた。
 今、俺は『海洋冒険』をしている。

 筏――『王の筏』――に乗って海を渡る冒険だ。

 いや、俺が領主となった『新マルタ島』の近くには、無人島がいくつもあるらしいので、そこまで、レジャー気分で『筏漕ぎ』をしているだけだが。
 その無人島らも俺の領地に入っているらしいので、一応、領主としての“視察”ではある。
 なにかを“発見”するかもしれないと、ちょっとワクワクしていたりもする。

 ちなみに、今回は、この筏に誰も載せていない。
 俺1人だ。
 ソロによる冒険だ。

 縮小させて、俺が背負っている神精樹の丸太には、マル子が宿っているけどね。

 神精樹に宿っていて、ドリアードの亜種である丸太の精霊・マル子。
 俺は、マル子のご機嫌取りも兼ねて、二人っきりで行くことにした。
 だって、昨日、マル子(神精樹の丸太)を置いてマリーを救出に行ってから、かな~り、機嫌を悪くされておられるので。

「落ちていた丸太でモンスターを倒したですってっ? なんで、私を《アポート》でよびださなかったのよっ!!!」

 と、かなりのお怒りだったのだ。

 まぁ、俺が、
「マル子、お前は俺にとって“とっておき”だからな」
 などと言ってやったら、
「と、とっておき? そ、それってどういう意味で?」
 動揺しつつ聞いてきたマル子に対し、さらに、
「あんな雑魚相手に、お前(神精樹の丸太)はもったいないって意味だ。なにせ、“とっておき”だからな」
 と、答えてやったら、それだけでかなりお怒りは解けていたけど。

 チョロイ精霊である。

 しかし、完全に怒りやわだかまりが無くなったわけではないだろう。
 そもそも、相棒とも言うべき、彼女(マル子)を置いて行ってしまい、しかも、結局、俺は呼び出さなかった。
 そのことで、悪いことをした気が、多少は俺もする。

 だからこそ、今、マルコと二人っきりで、海の冒険に出ているのだ。

「この筏……並みの大型船よりずっと早いじゃない」
「まぁ、追い波に乗っているからな。それに追い風も受けている。この王の筏は、マストと帆もある追い風は助かる

 俺はオールを漕ぎながら、マル子に答えた。
 『新マルタ島』には、“いたるところに”丸太が落ちていた。
 その中の一本を削り、細工した特製オールだ。
 通常のオールより、かなり大きく重い。
 【ステータス】における【筋力値】が、(この異世界の)常人を大きく超えている俺だからこそ、利用できる巨大櫓(ビッグオール)であった。

「波や風の利用もあるけど、なにより、真、アンタのオールが大きいと思うけどね」
「そうか?」
「絶対そうよ。これだけ速度がでているのは、ね」
 
  ◆◆◆

 一時間もたたずして、領土内にある無人島の一つに到着しそうだ。
 【神眼】を持つ俺には、数百メートル先にある島の様子が、かなりハッキリと見えてきた。

 …………。

 なんか、俺の『新マルタ島』より、面積は広そうだな。
 まぁ、人が住んでいないことに、代りはないであろうが。

 ――おや?

 俺の【神眼】に、島の【情報】が視えてきたぞ。

【呪われた島   島民98人   特産 海産物(蛸など)】

 の……呪われた島…………え…………ロードス島?

 それに、無人島のはずなのに、なんで百人近くも人が住んでいるのだ?
 どこからか、移住してきた?

 ……むぅ……。

 一応とはいえ、このあたりの島々の領主になった以上、確認しなければいけない、かな?
 正直、めんどくさいぞ。
 それに、“呪われた島“とか、上陸したくない。
 それこそ、呪われそうだし。
 まぁ、破壊神の遺体がある“暗黒の島”よりは、マシかもしれんけど。

 なんにせよ、見なかったことにして、帰りたい。
 よし、帰ろ――むっ!?
 
 俺の【神眼】により《未来視》が視えてきた――

  □□□

 目から光が消え、絶望しきった少女が縄でくくりつけられていた。
 年端もいかぬ美しい少女が、粗末な筏に縄でくくりつけられていた。
 着ている服は、汚れ一つない純白の長衣で、一種の白装束にも見えた。
 そして、狂気の色を湛える大人たちの手により――少女の心臓にナイフが突き立てられる。
 勢いよく吹きだす鮮血。
 ピクピクと痙攣したのち、グッタリとなった少女を、島民たちは、筏に縛りつけたまま、夜の海へ流す。
 まるで、海の神にでも供物を捧げるかのように

    □□□

 …………。

 今の《未来視》。

 早ければ、今日の夜にでも起こるかもしれない、よな。

 ――止めなければ。

 風習だか祭事だかは知らんが、あんな野蛮かつ無慈悲な行いは、止めねばならん。 
 幸い、俺は、このあたり一帯の領主になっている。

 領主命令であんなのは禁止させてやる。

 どこからか移住し、勝手に済みついているであろう島民とはいえ、俺が支配する場所(島)に住んでいる以上、領主である俺の命令に従う必要がある――はず。

 よし、いくぞ。
 不気味な“呪われた島”などの地を踏むのは、正直、気が進まないけれど、今は、そんなこと、言ってられん。
 “視”てしまったからな。

 あの惨劇を。

  ◆◆◆

 俺は、警戒しつつ、王の筏を“島”の浜辺まで近づけた。
 もう、目と鼻の先だ。

 お?

 島民たちの1人が、俺に気付いたようだ。
 すぐに十数人、浜辺に集まり、俺の方を見ている。
 どの顔も警戒や不審の色が強い。
 それはまだいい。

 気になるのは――

「魚顔ね、みんな」

 マル子の指摘した点である。

 なんか、みな、目と目が離れがちの魚顔なのだ。

 もっというと――インスマス面(半魚人顔)に近いのである。

 え? クトォルフ?
文字色

「ま、まさかな……ハハ……」

 きっと、民族的な遺伝かなにかだろう。うん、きっとそうだ。そうに違いない。
 ちょっと魚に顔つきが似ているだけの、人間に違いない。

 あるいは、ひょとして、人ではなかったとしても――

「さかなの子・ポニョみたいに、愛すべき種族かも、しれんし」

 俺は、島の岸の上に立ち、じっとコチラを見てきている子供に視線を映して、呟いた。

 その顔は、やはり――半魚人顔に近かった。



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~ Comment ~

NoTitle

誤字?
>「あんな雑魚相手にはお前(神精樹の丸太)もったいないって意味だ。なにせ、“とっておき”だからな」

「あんな雑魚相手にはお前(神精樹の丸太)はもったいないって意味だ。なにせ、“とっておき”だからな」
かな?
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