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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第110話 『「破壊光線」』 【新規更新】


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「ああ……色んな意味でヤバイ相手だぜ」
 俺は、ゴクリと喉を鳴らした。

「門を開けし“”ある者よ」

 宙に浮く巨大目玉の化物が声を発した。
 声質は低く威厳があり、男とも、女とも、判断できない不思議な声音だった。

「…………あの巨大目玉、口がないが、どうやって喋っているんだろ?」
「そこはアレよ。魔法的なアレよ」

 神精樹の丸太を抱えながら俺は、宿っているマル子とヒソヒソ呟き合った。

「でも、あの化物に口がなくて、本当に良かったぜ」
「? なんで? あ、口があれば、火を吐いたりとかの心配もあるから?」
「いや、そんな些細な心配ではない」
「?」
「口があったら、それこそD&Dのビホルダーになってしまう――からな」
「はい?」
「この小説の編集者が土下座必須になってしまう……それはあまりもヤバイ……ヤバすぎる……」
「マコト? あんたが何を言っているのか、よくわからないわ」

 念のためにもう一度言っておこう。
 今、俺の眼前に登場した目玉の化物は、
 球根状の物体で中心に大きな一つ目を持つ、大きな口に牙がずらりと並び“無数の目を持つ球体型モンスター・ ビホルダー(※1)ではない。
 違うと言ったら違う。
 どちらかという、もっと毛虫の足の如く、無数の触手が生えた黒い巨大な球体型モンスター・バグベアードに近いのだ。
 あるいは、俺がファンでもある水木しげる御大のバックベアード(※2)に近いのだ。

「よし。ここまで念を押しておけば、万が一にでも大丈夫だ」

 俺は、額に滲んでいた汗を腕で拭った。

「…………マコト、あんたがしている心配がイマイチ、よくわからないわ」

 ジト目で俺を見るマル子。
 著作権的な心配を作中内でメタ的にしてしまったが、今は、他の心配・懸念をしたほうが、よさそうだ。
 なにせ――コイツは強い。
 
【『バグ・ベアード』    レベル61     大種族:邪神(眷属)    】

 俺の《神眼》には、目玉の化物ことバグ・ベアードの【ステータス】が視えてはいた。
 レベル61という数字は、今の俺よりもさらにずっと上だ。
 汚ベル百回殺し以降も戦闘を繰り返し、かなりレベルがあがっている俺よりも、上なのだ。
 しかも、大きな範囲での種族=大種族としては”邪神の眷属”となっている。
 神や邪神の眷属とか、普通のモンスターよりずっと格上に感じるぞ。
 さらに、特殊能力として
《破壊光線》《暗黒破壊光線》《灼熱光線》《冷凍光線》《催眠光線》《麻痺光線》《武器破壊光線》《即死光線》――
などの、厄介そうな特技攻撃を持っているようだ。
 《即死光線》とか、名前からして嫌すぎるぞ。
 それに《武器破壊光線》も

「……《武器破壊光線》にも気を付けないと」

 独り言のように俺が呟くと、マル子がピクッと身体を震わせた。

「神精樹の丸太が破壊されて、マル子を失いたくはない……からな」
「マコトぉ」

 上目遣いになり、潤んだ瞳で俺を見つめるマル子。
 はからずも、マル子の好感度が上がった気がする。

 やはり、この精霊――――チョロイ。

「不当に封印されしあの方の“使徒”に相応しいだけの実力者か――ワシが試されてもうおうぞっ」
「ぬっ!?」

 球体のバグ・ベアードがその巨大な身体でぶつかるように突貫してきたっ。
 凄い速度だ。
 だが俺は反射的に身体が動いていた。

 ドゴォオッォォォォオォォォォォォオっっ!!!!

 バットをスイングするかのように、丸太を振るった。

「ジャストミートっ! なの☆」

 ん? 

 あ。

 いつのまにか、あの風精霊が見学をしていた。
 魔法の為に、一応、俺が契約している精霊の一体である風精霊シィルだ。

 …………呼んでもいないのに、たまに、いるんだよなぁ、アイツ。

 こことはまた違う異世界から、わざわざやってきていたりするのだ。

 自由というか、自由すぎる精霊である。

 いまも、いつの間にかいた。
 俺とバグ・ベアードとの戦いを見学するつもりであろう。
 なにせ、手にポップコーンみたいなお菓子を持っているし。
 完全に観戦モードであった。

 …………本当に危なくなったら、ひょっとしたら加勢してくれるかもしれんし、黙って見学させておこう。

 それより、バグ・ベアードだ。
 いまの打撃、かなりの手ごたえはあった。
 しかし、滅茶苦茶硬いゴムの塊を打ったような感覚でもある。
 丸太スイングにより、部屋の側壁までぶっとんだバグ・ベアード。
 しかし、側壁に衝突する前に、ピタリと宙で止まった。

「やるな……」

 むしろ、不敵に笑うかのような声をバグ・ベアードは出した。
 《神眼》で測定し、ダメージを与えていることは確認したが、致命傷にはほど遠い。

【HP(耐久度) 938/1095】

 とはいえ、最大HP(耐久度)の一割以上削れた。
 あと、10発も殴れば、倒せるであろう。

【HP(耐久度) 939/1095】

 ……あ……

【HP(耐久度) 940/1095】

 ……この目玉の化物、スキルに《自動治癒(オートヒール)》がありやがる。
 1秒ごとにHP(耐久度)が1回復しているじゃないか。

「長期戦になると不利だな」

 俺は一気に勝負をつけるべく、渾身の全力丸太突撃をブチかますことに決めた。

 この一撃で大きく相手のHP(耐久度)を削り、あとは息が続くかぎり丸太でひらすら殴り続けてやる。

 ――《丸太乱舞》――

 師匠ことマスターギースからコツだけは教えてもらっている、連続丸太打ちによる煉獄で、あの目玉の化物に地獄を見せてやろう。

「ほぅ! なんたる殺気、なんたる闘気じゃっ!」

 喜びの色すら混じった声をだすバグ・ベアード。
 しかし、どうでもいいが、コイツ、喋り方が老人臭いな。

 目玉の親父ならぬ目玉のジジイだ。

「いくぞ目玉のジジィっ!」

 《突撃(チャージ)》のために、力を溜め、腰を下ろしながら俺は叫んだ。

「性別なら儂は女なのじゃがな――まぁよい、お前の“全力”を儂に見せてみよっ!」

 目玉のジジイではなく、目玉のババァだったか。
 まぁ、それこそどうでもいい。

「おおおおぉぉぉおおおおぉぉぉぉおらぁあぁぁぁっぁっ!!!!!!」
「疾いっ!!!???」

 精霊マル子が宿りし、神精樹の丸太による《全力丸太突撃(フル・ログチャージ)》を俺は敢行した。
 驚きの叫び声をあげるバグ・ベアード。

マル子がハッとした顔で叫んだ。
「!? ヤバいわマコトっ!!!」
「疾い……が、単調っ!!!」

 バグ・ベアードの巨大な瞳に“黒い光”が生まれる。

《暗黒破壊光線》

 俺の《神眼》で、相手がどの種類の光線を発しようとしているかが事前にわかった。

 ――《武器破壊光線》でないならっ!

「丸太防御っ!」

 突撃をキャンセルし、俺はその場に神精樹の丸太を大盾のごとく構える。

「耐えられるかマル子!?」
「耐えてみせるわよっ!」

 ドンっ!!!!

 巨大な瞳のバグ・ベアードが放った闇のような黒色の破壊光線を、俺は丸太で防御する。

「グッ……」
「う……うぅうぅ……こ、この程度ぉぉぉ」

 耐えきれた。
 突撃で詰めた距離を押し戻されはしたものの、《暗黒破壊光線》は耐えることができた。
 俺へのダメージはほぼない。

「大丈夫かマル子?」
「こ、これぐらい、へっちゃらよっ! い、痛くなんかないしっ」

 強がっているが、目の端に涙が浮かんでいた。

「ほぉ、防御もなかなか。じゃが、連続の破壊光線ならどうじゃ?」

 っ!

 バグ・ベアードの巨大な瞳が今度は白く輝きはじめた。

「べ、別に! も、もう一回ぐらい耐えられるしっ! た、耐えてみせるしっ!!」

 ギリッと奥歯を噛みしめたあと、マル子が強がるように叫んだ。
 目には涙を貯めたまま。

「いや、マル子。今度は耐える必要なない」
「え? で、でも、次が来るわよ。あれだけ速く太い光線を避けるのは――」
「耐える訳でも、避けるわけでもない、さ」

 相手が光線でくるなら、こっちも光線だ。

 俺は、腰に差していた聖剣を引き抜いた。
 聖剣『太陽の剣(ソードオブサン)』
 善と悪に別れた、善なるアベルにより、譲り受けた太陽の剣だ。

 その太陽の剣(ソードオブサン)を俺は鞘から引き抜いた。

 むろん――完全充電(フル充電)済みの。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

(参照)

※1
(ホビージャパン社WEBサイト 「モンスターマニュアル モンスター図鑑」)
『ビホルダー』


※2
(ニコニコ大百科)
『バックベアード』

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~ Comment ~

NoTitle

ソードワールドRPGにも、こんな奴いましたよね。
アイツは魔法武器は壊せなかったような気がしたのですが。
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