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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第115話 『従僕獣』 【新規更新】


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 薔薇だ。
 本来、右眼がある場所にぱっかりと薔薇が咲いていた
 血のような真紅の薔薇が埋め込まれていたのだ。
 《呪眼の女神カース・アリス》は――隻眼――だった。
 それも片目に瞳が無く空洞になっており、そこから真紅の薔薇が直接生えていた。
 まるでローゼンメイデンの雪華綺晶みたいに。

「我が主様の右眼がなぜ無いか、知りたいかや?」
「ベア子」
「儂のように、生まれつき瞳が顔の中央上部に一つだけ持つ単眼族とは違い、我が主様はもともと二つの目を持つお方じゃった」

 遠い目をして語りだすベア子。
 興味を持った俺は黙って聞くことにする。

「まだ我が主様が《封神箱》に封じられる前。我が主様は最も大切にしており、それこそ家族のようにも扱っていた従僕獣である神獣を、失った。光の女神であり時空神アステナにより、消滅させられたのじゃ。太陽に飛ばされ、灼熱の地獄で焼き殺されるという惨い殺されかたで」
「最低だな女神アステナは」

 思わず、俺は口を挟んだ。
 本当に最低最悪の糞女神だ。、
 ファック女神だ。
 いつか、固くぶっとい丸太でファックしてやりたりぐらいだ。
 ケツに数本の丸太を無理やりぶち込んで、あの糞女神に己の所行を反省させてやりたい。
 穴と言う穴に丸太をぶち込むのも、ありかもしれん。
 いまの俺ではとても無理だが、いつか、“お仕置き”してやりたい。
 丸太で。

 しかし…………恐ろしい女神でもある。
 なにその、敵を太陽に飛ばすとか。
 怖すぎるぞ。
 人間の俺なら、一瞬で焼け死ぬであろう。
 いや、一瞬で死ねたら、まだいい。
 なまじ生命力(HP)が高かったら、死ねるまで相当苦しむのではないだろうか?

 また、たとえば、吸血鬼至高王になった汚ベルなんか、もし、時空の女神アステナと戦ったら、まさに地獄を見た気がする。
 汚ベルは、永久に復活するスキルを邪神から与えられていた。
 その汚ベルが、太陽に飛ばされたら――――お、恐ろしすぎる。
 吸血鬼だけに、相当、苦しむであろう。
 最終的には、俺の時のように、殺され続けて精神(心)がぶっこわれ、復活の意志を放棄して消滅することになるだろうけど。
 その過程で、太陽に飛ばされ苦痛を伴う死と再生を繰り返す吸血鬼。
 凄まじい拷問のような気がする。

「時空の女神アステナは、自分に敵対的で、吸血鬼など太陽に弱い相手を、よく飛ばしておったよ。太陽に」

 本当にやってたのか。
 え、エゲツナイ女神だ。

「我が主様の従僕獣も、太陽に弱い種族であった。闇と月の属性を持つ神獣じゃったからな。長き時を生き霊力を備えた黒猫が、満月の夜、月光を浴びながら死んださい、稀に転生する月黒猫じゃ。我が主様に”拾われ“千年をはるかに超す時間を過ごし、ついには、神獣になった月黒猫のルナル様じゃ」
「…………」
「そのルナル様は憎き女神アステナにより、太陽に飛ばされ、焼き殺された。神獣として高い生命力を持つゆえに、相当な時間を苦しみ」
「……………………」
「そして、従僕獣・ルナル様と“心”が繋がっておった我が主様は、ルナル様の苦痛と哀しみを、知りえた。感じていた。息絶えるその瞬間まで、ルナル様が我が主様に助けを求めておったことも」

 っ!

 色の無い映像が視えてきた。
 《神眼》による過去視のようだ。

 ■■■

 一匹の巨大な黒猫。
 額に三つの目があったり、尻尾が9つあったりと、普通の黒猫ではない。
 その黒猫が――全身を燃やされていた。
 まさに火達磨だ。
 その黒猫が、全身にやけどを負い、死にかけながら、必死に鳴いていた。
 …………自分の主人に必死に助けを求めるように…………

 ■■■

「…………グス…………」
「……マコト殿」

 俺は両目から涙を零していた。
 過去視を視て、耐えきれず目から涙を流してしまった。
 だって、とても――哀しく残酷な映像だったから。
 それに、俺は、地球において、残虐で鬼畜な人間から悪戯で火をつけられ、火達磨にされ、焼き殺されている猫たちの姿をイメージもしてしまった。
 そうしたら、涙が止まらなくなったのだ。

「……ルナル様のために、泣いてくれるかよ」

 ベア子もその大きく綺麗な瞳を潤ませていた。

「真、あんたって、ディープギルマンとか一部の敵には鬼のように情け容赦ないくせに…………」

 そう呟くマル子だが、その目には、うっすらと涙が溜まっていた。
 俺と違い過去視を視たわけではないだろうが、ベア子の話を聞いたこともあり、俺から貰い涙をしたのだと思う。
 マル子は、優しくて情に脆いからな。
 普段はツンツンして強がっているけど。
 ツンデレなだけでなく、涙や情に脆いツンモロなの精霊なのだ。

「マル子、泣くなよ」
「な、泣いてなんかないわよっ。馬鹿っ」

 目の端に溜まっていた涙を指でふき取りながら悪態をつくマル子。そして、
「真、アンタこそまだ泣いてるじゃない」
 と、指摘してくる。

「しょうがないだろ。俺はあんな過去視まで《神眼》で視ちまったから」

 アレを視て、泣かない人間は少ないと思う。
 だから、俺が涙をこぼすのも普通なのだ。
 決して、情けなくはないのだ。

「…………」

 俺の膝に頭を乗せて、寝入っている闇女神《呪眼の女神カース・アリス》
 その彼女に頬に、俺の零した涙が数滴、落ちてもいた。
 俺の涙が当たった時、ほんの一瞬、ピクンと反応したような――いや、気のせいだろう。
 今、寝ているし。
 《神眼》でも、【状態:睡眠】となっているし。

「話の続きじゃが――」

 少し涙声で、ベア子が続けた。

「大切な従僕獣であるルナル様を惨い殺され方をした我が主様は怒った。かつてないほどに。そして《呪眼の女神》である我が主様は、非常に強力な《呪い》をその目から発動することができる」
「《呪い》、か」
「そう、《呪い》じゃ。それもこのとき、激しい怒りと憎しみを抱いた我が主様の《呪い》は、凄まじいものであった」
「…………」
「それこそ、世界を終焉に向かわせるほどに――」
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