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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第120 『魔剣と丸太』 【新規更新】


 ←神眼の勇者WEB版 第119話 『半精霊の少年』 【新規更新】 →ぼっち転生記 WEB版 第104話『ぼっち的・二律背反』 【移転以降の更新です】
 ナニカに視られた。
 俺が視ていることに気付いたのか、その禍禍しいナニカもまた、俺を視た――気がした。

 ぶわっ! 

 と、俺の全身から汗が噴き出した。
 また背筋にとてつもない悪寒も走った。
 俺は思わず、少年、そして、少年の中にいるナニカ、から視線を逸らす。

 次の瞬間、次元視が終わってしまった。

 ・・・・・・さっきのアレはなんだったのだろう?
 あのナニカの正体はわからなかったが、とてつもなく邪悪で禍禍しい存在だとは思う。
 正直、関わりたくない類だ。
 まぁ、別の世界、別の次元にいる少年と、その少年の中にいるナニカと、俺が関わりあいになることなど、今後ないだろうけどね。

   ◆◆◆

 次元視で他の世界(次元)を視るのはかなり楽しい。
 なかには、奇想天外の世界もあり、まるで映画を見ているように楽しめた。
 しかし、呪眼の女神カース・アリスやベア子を放置したまま、ずっと次元視で他の世界を覗いておくわけにもいかない。
 地上に戻る道を再び歩み続ける。

「うぅ」

 地上への階段を登っている途中、呪眼の女神カース・アリスが足を止めた。
 人差し指を唇に当てながら、俺が背負っている神精樹の丸太をじっと見つめている。

「う♪」

 そして、なにかを良い考えを思いついたかのように、自分の両手をパンっと軽くあわせた。
 ?
 記憶を失い、知能や精神が退化して、身体は大人、心は赤ん坊のようなカース・アリス。
 彼女は、自分の口に突然右手を突っ込んだ。
 なんだ?
 気分が悪くなって、なにかを吐こうとでもしているのか?

 !?

 カース・アリスが――口から棒のようななにかを引き抜いているっ!?
 いや、棒ではなく――“剣”だっ!
 布で捲かれただけの無骨な柄をもつ、黒い刃の長剣だった。しかも、黒色のオーラのようなものを纏っている剣だった。
 突如、口から剣を取り出した邪神カース・アリスを俺は茫然と見つめていた。
 あ、あの剣、彼女の身体の中に入っていた・・・・・・のか?
 長身のカース・アリスよりも、刀身が長そうなのに。
 しかし、びっくりしたなぁ。
 地球にいたころ、大道芸人が口から剣を入れたり、その剣をとりだしたりしている芸をテレビで見たことはあるけど、それより、吃驚してしまった。

「ま、魔剣《神竜殺し》っっっ!!!」

 単眼幼女姿のベア子が、その単眼を見開いて驚愕していた。

「神竜すら斬り殺すことが可能である神器級の魔剣っ! 我が主カース・アリス様がもつ秘宝の中でも特に貴重な剣を・・・・・・なぜ、今、とりだされたのじゃ?」

 ベア子の解説を聞いて、黒刃の長剣が非常に凄い剣であることを確信した。

 その黒刃の長剣を体内から取り出した邪神カース・アリスは、剣を持ったまま俺に近づき、
「う♪ う、う♪」
 その長剣を俺に差し出してきた。

「え? なに、くれるの? その剣を?」
「う☆」

 童女のようにニパッと笑う邪神カース・アリス。
 どうやら、本当に俺への贈り物のようだ。
 凄そうな剣なので、嬉しいことは嬉しいが――正直、“剣”を貰ってもなぁ。
 だって俺には才能がないのだ。剣の才能な皆無なのだ。
 まぁ、でも、くれるというならば、せっかくなので貰ってはおこう。
 綺麗なアベルから貰った聖剣・太陽の剣(ソードオブサン)みたいに、なにか特殊効果がありそうだし、役には立つだろうし。

「ありがとう、アリス」
「う♪」

 長剣を受け取りながら俺が礼を述べると、カース・アリスがとても嬉しそうにしていた。

「ちょっとマコトっ!」

 焦ったような声を出す、神精樹の丸太に宿る精霊・マル子。

「なんだよマル子」
「あ、あんた、その剣を、今後、メインの武器にするつもりじゃないでしょうね?」
「え?」
「それは止めといたほうがいいわっ。そ、そんな剣なんか役に立たないからっ!」
「・・・・・・・・・・・・」
「そ、それに、あんたにはア、アタシがいるし。ア、アタシが宿っている神精樹の丸太があるしっ!」

 どうやらマル子は、自分が宿る神精樹の丸太の代わりに、俺が他の武器をメインで使うことを嫌がっているようだ。
 邪神から凄そうな魔剣を貰った俺が、その魔剣をメイン武器にするかもしれないと思って焦っているようだ。
 ひょっとしたら、神精樹の丸太=自分、が用済みとなって俺から捨てられるかもしれないと、不安になっているのかもしれない。

「マコト、あんたにはアタシ・・・・・・丸太がお似合いなのっ! そんな剣なんか、あんたには似合わないっ」

 丸太がお似合いと言われて、反論できない俺であった。
 だって、剣の才能は皆無でも、丸太の才能はSSS級なので。

「そんな剣なんかより、アタシのほうが役に立つもんっ! アタシの宿っている神精樹の丸がのほうが、ずっとず~~~と、マコトの役に立つのっ!」
「むっ! 聞き捨てならんぞっ」

 ベア子が口を挟んできた。

「我が主カース・アリス様の秘宝であり、主様がマコト殿にお譲りした魔剣を、役立たずよばわりとは、聞き捨てならんっ!」
「な、なによ」

 しばし、ベア子とマル子が睨みあった。

「魔剣《神竜殺し》ならば、丸太なんぞ、たやすく輪切りにできるのじゃ。丸太より魔剣《神竜殺し》のほうが、ずっとず~~~~~~~と、マコト殿の役に立つのじゃ」
「ムカっ! アタシが宿る神精樹の丸太なら、そんなナマクラ剣なんて、弾き返すわよっ」
「ほう、面白いことをぬかす。ならば試してみるかよ?」
「じょ、上等よっ」

 売り言葉に買い言葉みたいな会話をするベア子とマル子。
 そして――魔剣《神竜殺し》と神精樹の丸太、どちらが武器として優れているかを試してみることになってしまった。

「よいか、1、2、の3で同時に打ち合うのじゃ」

 魔剣《神竜殺し》を両手で構えながらベア子が言った。
 幼女姿ながら正体は強モンスターのバグ・ベアードだけに腕力も相当あるのか、魔剣を装備できていた。
 自分の身長よりもずっと長い刃をもつ剣を持つ幼女、であった。

「やってやるわよっ! マコト、準備はいいわねっ」

 ムキになっていそうなマル子が、俺に聞いてきた。

「ああ、まぁ、うん」

 あまり乗り気ではないが、俺は神精樹の丸太を構えて頷く。
 丸太はしょせん丸太。
 魔剣、それも邪神の秘宝であり、《神竜殺し》なんて大層な名前がついている凄そうな魔剣に打ち勝てるとは、とても思えないのだが。
 しかし、妙にムキになっているマル子は、止めても聞いてくれなかった。

「う? う? うぅ! う~~♪」

 知性が赤ん坊並みになっている邪神カース・アリスは、事態がよくわかっていなさそうだ。というか、関心も興味もなさそうだ。
 蟻の巣穴を見つけて、それを興味深そうに観察しはじめた。まるで、童女のように。

「いくぞっ。1、2のぉぉお」

 ベア子が黒きオーラを放つ魔剣《神竜殺し》を大上段で振りかざし――

「3っ!!!」

 振り下ろすっ!

 相当な速さの斬撃だっ。
 丸太を構えていた俺も反射的に動いた。

 振り下ろされた黒いオーラを放つ黒刃をめがけ、神精樹の丸太をブチ当て――

 ボギィィィンンっ!!!!!!!!!!!!


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更新再開で嬉しい限りです。
2巻も購入しました!
これからも頑張ってください!

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Re: NoTitle

> 2巻購入しますた
> カドカワがなろうと同じサイトを12月から始めると発表しましたが、ぜひともそこで連載お願いします、たぶん読みやすいかと
> 正直、ここのフォームは読みにくいのです

2巻購入、ありがとうございました。
12月末に『神眼の勇者』3巻も発売予定ですので、他の作品(異世界チート開拓記1~2巻、11月30日発売のぼっち転生記1巻)ともども、ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。

また、、
カドカワ様の新小説投稿サイトでの連載も検討させていただきます。

Re: はじめまして!

> ふと本屋で見かけて購入した作品でしたが、凄く面白かったですっ!
> なのでとりあえず書き込みせねばっ!みたいなww
>
> なんか色々あったみたいですが応援していますので活動頑張ってください!
>
> あ、あと2巻以降の続きが気になるのですが僕は書籍派なので3巻の発売を楽しみにしてますねw

応援ありがとうございます!
神眼の勇者3巻もぜひよろしくお願いします!

※他の作品(異世界チート開拓記1~2巻、11月30日発売のぼっち転生記1巻)も、ぜひぜひ、よろしくお願いいたします!!

Re: タイトルなし

> 更新再開で嬉しい限りです。
> 2巻も購入しました!
> これからも頑張ってください!

書籍購入ありがとうございます!
今後とも頑張ります!!
3巻や他の作品もよろしくお願いいたします!!!

NoTitle

電子書籍化はしないのでしょうか?最近電子化されてるものは極力電子書籍で買うようにしてるのですが。

Re: NoTitle

> 電子書籍化はしないのでしょうか?最近電子化されてるものは極力電子書籍で買うようにしてるのですが。
神眼の勇者、異世界チート開拓記、電子書籍化しております。
ぼっち転生記も電子書籍化するかとおもいます。
よろしくお願いいたします<(_ _)>
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