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2015/01/15~

ぼっち転生記

ぼっち転生記 WEB版 第105話『大巨人』 【移転以降の更新です】


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 とはいえ、このあたりにいる巨人たちに単眼巨人(サイクロップス)系はいない。
 《姿隠し》を見破られることはあるまい。多分。

 俺は警戒しつつも、しばらく巨人たちを観察した。
 巨人たちの棲(す)みかである大森林近くの広く緩やかな丘には数十人の巨人がいた。
 会話をしたり、くつどいている者がおおい。
 俺は巨人たちがどんな話をしているか興味をもった。
 あいにく、【巨人語】を俺は知らないが、しかし、俺には魔道具がある。
 《魔法の革袋》から、動物とも会話可能なうえ、知らない言語でも理解できるようになる魔道具《グリーンウィッグ》をとりだした。
 緑色のカツラこと《グリーンウィッグ》を俺はかぶった。
 巨人たちの言葉が理解できるようになる。
 彼らの会話は、たわいのない日常会話が多かった。
 会話を聞くのに飽きてきたころ、俺は1人の大巨人に注目した。
 30メートル近い大巨人だ。
 右手には、元は巨木であったであろう“丸太”を握っていた。
 左手には、人間の王国が持つ攻城兵器の投石機が放つ岩が小石に思えるほどの、巨大な岩を握っていた。

「丸太と岩にすぎないとはいえ、あれほど巨大なんだ。攻撃力・破壊力は凄まじいだろうな」

 俺は1人ごとのように呟く。
 そして、あの大巨人1体で、人間の王国など、よほどの大国でもない限りは容易く壊滅させられるのではないだろうかとすら、畏怖を覚えた。
 白兵戦をあの巨木丸太、遠距離攻撃をあの巨大岩で行えそうな大巨人。
 大砲の届かぬ距離から、あの巨大すぎる岩を投げつけるだけで、人間の王城など破壊可能だろう。
 人間の軍隊が攻めてきても、あの巨木丸太で簡単に蹴散らせそうだ。

「あの大巨人一体で、人間の軍勢、一個師団よりも戦力がありそうだしな。それこそ、一体で、10,000人の兵士に匹敵するかもしれない」

 俺の呟きは流石に大げさかもしれない。
 しかし、あるいは――と、思わせるほどの恐ろしさと迫力を、大巨人から俺は感じた。
 その大巨人が巨木丸太、遠距離攻撃を持ったまま、10数人のグループで会話していた他の大巨人に近づいた。
 まさか、戦闘が始まる!?
 俺は大巨人同士の壮絶かつ弩迫力の戦いを予想し、巻き込まれないように警戒した。

 巨木丸太と巨大岩を手にし、武装した大巨人が、他の大巨人たちに顔を向け、その巨大な口を開き――

「イッゾ、野球しようぜっ!」

 ……………………………………………………………………………………………………は?

 あろうことか。
 20数名の大巨人たちが球技をしはじめた。野球によく似た球技を。
 いや、この世界、人間の文化にも野球によく似た球技はある。ゆえに、巨人たちにも同じような球技をする文化・習慣があってもそれほどおかしくはあるまい。
 ただ、巨大な丸太をバットにし、巨岩をボールにする野球(によく似た球技)は豪快すぎるが。

「ガハハ。やっぱしイッゾ、野球は楽しいなぁ」

 大巨人イッゾたちを野球(によく似た球技)に誘った大巨人・中島が楽しそうに笑った。
 いや、中島という名は俺が勝手に命名しただけで、本名は知らんが。
 しかし、大巨人たちのしている球技、ほんとうに地球の野球に似たルールだな。
 この世界における人間たちが好むスポーツの中で野球に似た球技よりも、さらに地球の野球に近い。
 というか、ほぼ同じルールだった。
 こんなこともあるのだろうか?

「グハハハ、ああ、野球は本当に楽しい」

 大巨人イッゾが巨大丸太をバットのように軽々と振りながら笑い、
「異世界に召喚された俺にこの野球を教えてくれた“あの男”には感謝せんとな」
「イッゾ。でも、人間のくせに、お前と互角に戦ったという“その男”は、本当に大した奴だよなぁ。なにせ、お前が全力で投げた大岩を、武器としている丸太で打ち返したんだろ?」
「ああ、人間だが、凄い奴だ」

 …………そいつ、本当に人間か?

 大巨人と互角に戦えるだけでも人間離れしている。しかも、丸太を武器にしている? 丸太で大巨人が全力で投げた大岩を打ち返した?
 ありえない話だ。
 尋常でなさすぎる。あまりに非常識過ぎる。
 しかし、大巨人の話によると、どうもここではない『異世界』の人間みたいだ。
 ならば、この世界の人間を基準に考えても仕方ないのかも。

「丸太を武器に…………ひょっとして、あの男の子かなぁ」

 風精霊シィルが、心当たりがありそうだとでも言う感じで呟いた。
 そういえば、シィルはちょくちょく、異世界に召喚されている、らしい。
 魔法も使える人間の戦士とのその世界における《契約》に従って。

「ひょっとして知り合いなのか? まさか、お前と《契約》したっていう人間の戦士とか?」

「かもしれないの。あの男の子なら、丸太を持ったらなんでも出来そうだしぃ。大巨人たんとも互角以上に戦えそうなの☆ 丸太さえあればね♪」

 化物かそいつは。
 そして、どれだけ丸太を得意とした戦士なんだ。
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