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2015/01/15~

神眼の勇者

神眼の勇者WEB版 第125話 『《滅幻視(メツゲンシ)》』


 ←神眼の勇者WEB版 第124話 『神の呪い』  
 《神眼》が宿る俺の右眼が燃えるように熱くなったのだ。
 そして――異常な状態だったラーの様子が落ち着いてきた。

「おおおっ!? マコト殿、それはもしや《滅幻視(メツゲンシ)》かっ!?」
「知っているのかベア子?」
「うむ! 他者のスキルや特殊能力を“破壊・消滅・無効化”する強力なスキルの一つに《滅幻視(メツゲンシ)》という神技(スキル)がある! 《神眼》を持っている者も使える神技じゃ。もっとも、《神眼》の熟練度が最高値近くないと、任意発動はできないはずじゃが!」

 解説キャラ化しているベア子の説明に俺は、思い当たるふしがあった。

 以前も、《神眼》――俺の右眼――が熱くなって、他者のスキルを無効化したり解除したりできたことがあった。
 もっとも俺の《神眼》はまだまだ熟練度は高くない。
 《未来視》や《過去視》も含め多くのスキルが任意に発動できない。
 突然、発動したりするランダム発動が多い。
 《滅幻視(メツゲンシ)》も任意に発動することは今の俺にはできないであろう。
 スキル無効化スキルというと、とても便利そうなのだが、でも、ランダム発動だと…………微妙だなぁ。

 とはいえ、
「運が良ければ、今回みたいにタイミング良く発動してもくれるみたいだが」
「我が主カース・アリス様による“神技”《原初の恐怖》をも無効化させるとは、《神眼》恐るべしじゃ。いかに全力の“神技”、全力の“呪い”ではなかったとはいえ、邪神にして呪眼の闇女神であるカース・アリス様の“力”――“呪い”――を打ち消すとは…………」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 神眼により事なきを得た。
 だが、闇女神カース・アリスに対するミリアやカチュアの不信や恐怖心はさらに強まってしまった。
 仕方ないので、カース・アリスとベア子は、ミリア達とは別々の部屋で寝させることにした。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 朝。

 ログハウスの傍で俺は“剣”を振るっていた。
 “丸太剣”を
 朝の鍛錬である。
 基本、めんどくさがりの俺だが、この世界では鍛えれば鍛えるほど、自分が強くなっていく実感を持てるので、結構、自主的に鍛錬はしているのだ。
 【ステータス】を見て、武器の熟練度が上がっていることを確認もできるし。
 ひきこもっていた地球時代、時間と暇があったこともあり、ドラクエなどではレベル99をめざし、ひたらすレベル上げをしていたこともある。
 ゲームだと頑張れが頑張るほど、レベルがあがるなど、結果がついてくる。
 どれだけ頑張っても、かならずしも結果につながるとは限らない“現実”とは違い。
 だから、のめりこむことができていたのだ。
 そんな俺は、どこかゲームに近いこの世界だと、それなりに頑張ることができていた。
 あまり苦にもならずに。

「997……998……999……1000っ!」

 素振り千回を終えた。

 小休憩後、
「剣の鍛錬ばかりだとアレだしな」
 今度は丸太剣ではなく、普通の丸太を振り始めた。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 昼食後、アベルがログハウスまで足を運んでくれた。
 正確には、彼の《転移石》で新マルタ島まで“跳んで”きてくれたのだが。

「じゃあ、僕の《転移石》で迷宮都市ラナまで移動するよ。準備はいい?」
「ああ、頼む」

 新マルタ島から迷宮都市ラナまで船で移動すると日数がかかる。
 天馬(ペガサス)に騎乗した天馬騎士エストに、《飛空石》をつけた筏(王の筏)を牽引してもらえば、船よりは早くつくと思う
 しかし、それでも、牽引するのが天馬(ペガサス)一匹だと、速度はさほどでないであろう。
 乗り潰すわけにもいかないし、天馬(ペガサス)の体力を考え、休憩なども挟む必要があるだろうし。
 だが、転移が可能な便利キャラであるアベルがいれば、一瞬で移動できる。
 《転移石》が身体に埋め込まれているアベルは行ったことがある街や村なら、自分だけでなくPT(パーティ)ごと転移できるのだ。
 しかも、馬車とか船とか、ある程度の乗り物も一緒に転移可能。
 本当に便利な男だ。
 ドラクエで唯一ルーラの魔法を覚えているキャラクターのように便利な男である。

「う♪」
「すまんが、頼むぞアベル殿」

 今回、俺に懐いて離れようとしない闇女神カース・アリスとその眷属である大悪魔ベア子も着いてくることになっていた。

 アベルはチラッとカース・アリスとベア子を見た後、俺にそっと、
「……ねぇ、本当に闇女神やその眷属も一緒に連れていくのかい?」
「ああ、あいつら、俺から離れようとしないし。それに俺もアイツと一緒にいたい」
「……そう。なら君の意志を尊重するけど。でも――さすがはマコトだね」
「ん?」
「相手がいくら記憶を失い邪悪さも消えているように見えるとはいえ、邪神にして闇女神なんだ。普通の人間なら、とてもそばにいようとは思わないはずだよ」
「まぁ、俺にはアイツラはそんなに怖く思えないし。アイツら、特にアリスは俺になついてくれているからなぁ。それこそ小動物みたいに」
「邪神に近づかれたら、普通は、必死に逃げだすものだけどね」

 苦笑するアベル。
 そして、
「でも、気を付けた方が良い。君は邪神や悪魔から、いわゆる“魅入られている”状態ともいえるから」
「え?」
「それこそ“呪われている”とも言いかえられる」
「そんな大げさな」

 このとき俺は深く考えず、楽観していた。



 確かに、もし闇女神カース・アリスを捨てようと思っても俺には捨てられそうにもない。
 責任があるしアリスを捨てる気はないが。
 アリスをそばから無理やり離れさせる気にもならない。

 …………捨てられなかったり、装備を外せなかったりすると、それこそ、“呪われたアイテム”っぽいけど。

 いや、俺は俺の意志で、闇女神カース・アリスを保護しようと思っているのだ。
 その意志自体が、邪神にして闇女神の“呪い”による副作用なんてことはない…………はずだ。

「アリス」
「う♪」

 俺が名を呼ぶと、喜んでそばに寄ってくる、闇女神カース・アリス
 それはまるで主人に懐いているペット(小動物)のようでもあった。

「う♪ う♪ う♪ (ペロペロ)」
「あ、お、おい、やめろって。ハハハ」

 まさに犬みたいに闇女神が俺に飛び付き、顔を舐め回してきた。

 ――うん、こんなに無邪気で無垢そうなのだから、大丈夫だ。

 ひょっとしたら闇女神カース・アリスは2重人格者の疑いがあるので、そのことは気にはなっているけど。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 アベルの《転移石》で迷宮都市ラナに移動した。一瞬で。
 正確には迷宮都市ラナからすぐ近くの野原にだが。
 乗り物である《王の筏》も一緒に転移させたので、街中よりも街の近くがよいと判断したためだ。
 ドラクエでもルーラは街中ではなく、街や村のすぐそばに移動するし。

「特に乗り物と一緒の転移は気を付けないといけないんだ。下手したら、転移先の住民が、転移してきた乗り物に“潰される”という“転移事故”が起きかねないし。緊急時なら街の広場に転移することもあるけど、出来れば、街や村に近い無人の場所にすべきなんだ」
 と、アベルも言っていた。

 さらに
「以前、僕が使徒をしていた時空の女神アステナ様は、戦闘員を満載させた重ガレオン級戦船ごと敵陣の真ん中に次々と転移させ、敵兵を圧死させるという荒業を得意としてもいたけどね」
 などとも話していた。
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